天国からの贈り物~ガック
2017年 01月 30日
こんにちは
野菜ソムリエのKuが日本からお送りします。
日本へ帰って早数か月が経ちます。ただいま日本列島には最強寒波が到来し数年ぶりの厳しい寒さを実感しています。もうこうなると体中の危機センサーを張り巡らせて寒さ対策に全力をつぎ込んでいるといっても過言ではありません。そんな状況なので最近手に取る果物といえばもっぱら柑橘くらいかしら?
今回は暖かくて恋しい南国タイの生活を思い出しつつ、タイでまた食べたいと思うイチオシの果物をご紹介します!
あれは確かアンパワーの方面へ出かけた時だったでしょうか。
偶然訪れたローカルなタラートで、赤に近い橙色に熟した果実が目に飛び込んできました。
店先で微笑むおばちゃんに食べられるか聞いたところ、「これはジュースで飲むのよ」と教わりました。美味しいのか聞くと、あまり美味しくはないとのこと。
(う~~ん。どうしよう・・・美味しそうなのに。)
一緒にいた野菜ソムリエさんの助言もあり(物は試しだわ!)と購入しました。
買ったのはいいものの、しばらく冷蔵庫の肥やし状態にしてしまい
数日経ったとある日、(まだいけるかしら?)とおそるおそる橙色の果実に挑みました。
包丁を慎重に入れて・・・パカっと割った瞬間・・・切ったことを少し後悔(笑)
中身はこんな感じです。
野菜ソムリエのお仲間に「ちょっとグロテスクよ」と聞いていたので、心構えはありましたが想像以上でした。知らなかったらびっくりして捨ててしまったかもしれません。
が、このグロテスクな見た目とは裏腹に栄養価がとても高く、アンチエイジングも期待できる果実だと知りました。
名前は『ガック』です。タイ語ではファクカーオ。
橙色の果実には抗酸化作用のリコピンや、βカロテンが豊富に含まれています。
一番リコピンがあるのは種に張り付いている真っ赤なゼリー状の部分だそうです。
そのまま種をしゃぶっていただくとただ苦いだけなので、
ガックエキスなるものを自作してみました。
実から種を取り出して少量の水を加えて弱火でコトコト煮ます。
白ワインなどでもよいと思います。
種をこして、蜂蜜を加えて再加熱。真っ赤なガックエキスの出来上がりです。
お肉やお酒をいただいた日、うっかり日焼けした後などにガックの効果を期待して食卓に取り入れてましたっけ。朝のヨーグルトにも合いました。懐かしい南国の日々。
残った果肉は、見た目には熟れた食べごろのマンゴーのようなので、そのまま食べたくなりますが、
あまり甘くなく苦みがあったように思います。
果肉は冷凍保存して使うと便利でした。
熟れたパイナップルやマンゴーにその日の気分でガックの果肉を投入してミキシング!
砂糖を入れなくてもパイナップルやマンゴーの自然な甘さで十分でした。
栄養たっぷりのガック入りスムージーです。